虫歯

虫歯治療にかかる費用の内訳とは?相場や費用が変動する原因を解説

虫歯の治療は、軽度から重度まで治療の範囲や内容に応じて通院回数・費用が変わるため、できるだけ軽い症状のうちに早期治療を開始する必要があります。

虫歯にかかったまま放置していると、健康な天然歯が虫歯の進行にあわせて失われてしまうため、治療の手間がかからないうちにクリニックを受診してください。

この記事では、虫歯治療にかかる費用の内訳や相場、費用が変動する原因について紹介していきます。気になる初診料や、虫歯治療にかかる費用が変動する要因についても確認していきましょう。

虫歯治療にかかる費用の内訳

保険適用の虫歯治療には、初診の際の料金と治療費がそれぞれかかります。虫歯治療後に人工歯を装着する場合は、保険適用下での治療または自費での治療が選択可能です。

歯医者の初診料

初診料は、歯医者を初めてまたは久しぶりに受診した際にかかる費用です。診療報酬点数にすると260点〜となり、料金にして2,600円の費用が目安になります。

保険適用で1〜3割の負担になるため、3割負担の患者さんでは780円以上が初診料として会計時の料金に上乗せされます。

初診の際には30分程度の時間をかけてお口の中の状態をチェックします。初めて受診する患者さん、または久々に来院した患者さんのために口腔内の様子を詳しく確認してから、クリーニングや歯石取り、患部の治療へと移ります。

虫歯の治療費

虫歯の治療費は、患部の治療にかかるすべての費用です。黒くなっている箇所の切削と、切削後の詰め物や被せ物の費用が含まれています。

重度の虫歯の場合、切削できる場所や少ない状態では歯そのものの機能も失われていると判断され、切削ではなく抜歯が行われる場合があります。

治療の方針については精密検査やお口の中のチェックによって判断されますので、医師とよく話し合うことが大切です。

虫歯治療にかかる費用の相場

虫歯には軽度から抜歯が必要になるものまで、大きく5段階に分けられます。ここからは、5段階を4つに分けて治療費の相場をみていきましょう。

軽度の虫歯治療の場合

軽度の虫歯には、ほとんど天然歯に近い状態(黒くなっていない、脱灰した状態など)と少しだけ黒ずんでいるような状態が挙げられます。

いずれも削る必要がないか、または削ってもごくわずかで治療が終了するため、1,500円前後の治療費が目安になります。

中度の虫歯治療の場合

中度の虫歯は、歯の白い部分(エナメル質)が溶けている状態です。切削を行ってから詰め物が必要になるため、詰め物の材料費も含めて1,500円〜3,000円程度が相場です。

治療範囲や深さの程度によって費用が変わるため、具体的な料金の目安はクリニックにご相談ください。

神経まで達した虫歯の場合

神経まで達した虫歯はエナメル質・象牙質が侵食されて、その奥にある歯髄まで虫歯が達している状態です。

神経が虫歯に侵食されている場合は根管治療と呼ばれる神経の除去が必要になります。複数回に分けて治療が必要になるケースも多く、費用にすると5,000円以上が目安になります。

【関連記事】虫歯を放置するとどんなリスクがある?6つのケースと放置後の治療法

抜歯が必要な虫歯の場合

神経が侵食され、歯の組織もほとんど残っていない場合は、歯が機能できなくなっている状態です。詰め物や被せ物だけでは対応できないため、抜歯を行ったうえで人工歯の装着が必要になります。

抜歯は保険適用になりますが、人工歯は保険適用のものと適用外のものに分かれており、インプラントのような自費診療の治療は1本あたり30万円程度からが目安です。

【関連記事】【段階別】虫歯の症状・治療法+押さえておきたい虫歯の予防法

虫歯治療にかかる費用が変動する要因

虫歯治療にかかる費用は、なぜ変動するのでしょうか。考えられる3つの要因について確認していきましょう。

要因①虫歯の進行度

虫歯の進行度は、治療の内容や治療にかかる時間・日数に関わる要素です。

症状がきわめて軽度であれば、表面をほとんど削ることなく詰め物も限られた範囲にとどめられ、銀歯のような被せ物や人工歯を作製・装着する必要がありません。

要因②保険適用の有無

保険適用の治療は、1〜3割の負担で費用を抑えられます。

自費診療の治療は治療の選択肢が広くはなりますが保険適用外となり、なかには数十万円以上の治療費がかかるケースもあります。

【関連記事】歯医者における自費診療と保険診療の違いと自費診療の長所・短所

保険が適用されるケース

健康保険が適用されるのは、基本的な虫歯治療を行う場合です。虫歯を削って銀歯やレジン(プラスチック)で詰める治療や、根管治療などは保険の適用範囲となります。

下記の素材・治療法は、保険が適用される可能性があります。

  • 銀歯(金銀パラジウム合金・銀合金)
  • コンポジットレジン
  • 硬質レジン
  • メタルコア
  • レジンコア
  • 入れ歯
  • ブリッジ

使用する素材や治療内容は限定されているため、費用は比較的安価なのが特徴です。費用の相場は、下記のとおりです。

項目 費用相場

(保険3割負担の場合)

初診料 1,500~3,000円
詰め物

(コンポジットレジン)

約4,000~6,000円
根管治療 約1,000~2,000円/回
かぶせ物

(銀歯やレジン)

約10,000~12,000円
入れ歯 部分入れ歯:5,000~20,000円

総入れ歯:10,000~16,000円

ブリッジ 10,000~20,000円

また、保険適用の治療を選ぶ場合は費用が安く抑えられる一方、素材や見た目の選択肢が少なくなることも理解しておきましょう。

保険が適用されないケース

審美性や耐久性を重視した自由診療は、基本的に保険適用外となります。セラミックやジルコニアを用いた詰め物・かぶせ物、インプラント治療などが該当します。

全額自己負担になる場合の費用相場を下記にまとめました。

項目 費用相場
詰め物

(ゴールドインレーやセラミックなど)

50,000~70,000円
かぶせ物

(ゴールドクラウンやメタルボンドなど)

60,000~130,000円
入れ歯 部分入れ歯:100,000円~

総入れ歯:150,000~500,000円

ブリッジ 50,000~150,000円

保険適用外の治療は見た目が自然で美しい仕上がりになりますが、費用が高くなる傾向があります。クリニックによっては分割払いができる場合もあるので、費用面で不安がある方は相談してみましょう。

要因③治療に使用する素材

虫歯治療後に使われる素材も、費用の総額に関わってくる要素です。金属(銀歯)・レジン・ハイブリッドセラミック(CAD/CAM冠)が保険適用の素材となっています。

それ以外の素材として「メタルボンド」「ジルコニア」「オールセラミック」「ゴールド(金歯)」といった素材は保険の対象外となります。

虫歯治療をするクリニック選びのポイント

虫歯治療では、クリニック選びが重要です。下記のポイントを参考に、自分に合ったクリニックを見つけましょう。

  • 保険・自由診療の選択肢が明確か
  • 治療の技術と評判はよいか
  • カウンセリングは丁寧か
  • 痛みへの配慮があるか
  • 衛生管理が徹底されているか
  • アクセスしやすいか

詳しく解説します。

保険・自由診療の選択肢が明確か

虫歯治療では、保険適用か自由診療かの選択肢が重要です。保険が適用される治療は、費用を抑えた治療を受けることが可能で、虫歯が軽度であれば十分な選択肢です。

しかし、自由診療は先進的な治療法や素材が使えるため、耐久性・見た目の美しさなどが期待できます。事前に治療費用の見積もりや、保険・自由診療の説明があるかを確認しましょう。

治療の技術と評判はよいか

技術力が高いクリニックでは、虫歯部分を的確に処置し、再発のリスクを最小限に抑えられる可能性が高まります。信頼できるクリニックは、施術内容や治療歴などの情報を公開しているケースが多いです。

認定資格や受賞歴がある医師が在籍していれば、技術力の安心材料となるでしょう。総合的に信頼できるクリニックを選ぶことが、満足のいく虫歯治療につながります。

また、過去の患者からの口コミや、オンラインでのレビューを参考に、クリニックの評判を確認しましょう。

カウンセリングは丁寧か

患者の症状や要望を聞き取り、治療の進め方やリスクを丁寧に説明してくれるクリニックは、患者の不安を軽減します。また、治療計画や見積もりにも具体的な説明があると、費用面の心配を減らせるでしょう。

丁寧なカウンセリングは、安心して治療を始めるための大切なポイントです。カウンセリングを通じて、自分に合ったクリニックであるかを見極めましょう。

痛みへの配慮があるか

痛みに敏感な方や過去に痛い経験をした方は、痛みを和らげる施術を提供しているクリニックを選びましょう。麻酔の技術が優れているか、痛みを感じにくい麻酔方法を採用しているかがポイントです。

また、治療中の声かけなどの細やかな配慮が感じられると、安心して治療を受けられます。痛みが少ないクリニックを選ぶことで、ストレスの少ない治療が可能になります。

衛生管理が徹底されているか

感染症のリスクを防ぐために、治療器具の滅菌や使い捨ての備品が徹底されているか確認しましょう。待合室や診察室が清潔に保たれているかも大切なポイントです。

公式サイトや受付で衛生対策を詳しく公開している場合もあるので、診察を受ける前に確認するのもおすすめです。清潔な環境での治療は、感染リスクの低減につながるため、安心して治療を受けられます。

アクセスしやすいか

虫歯治療は複数回通う場合が多いため、自宅や職場から通いやすい場所にあるクリニックを選ぶと便利です。電車やバスでアクセスできるか、駐車場の有無などを確認しておけば、長期的な通院が負担にならないでしょう。

診療時間や予約の取りやすさも確認しておくと安心です。アクセスのよいクリニックは、治療に継続して通いやすくなるため、計画的に治療を進められます。

早期に治療を開始して健康な歯を守ろう

今回は、虫歯治療にかかる費用の目安と症状に応じた費用、費用が変動する要因について紹介しました。

虫歯治療は基本的に保険適用の範囲内でできる治療ですが、症状が進行するにつれて重度となり、治療だけではなく歯の機能回復のためにも費用と期間がかかります。

歯がほとんど残っていないような虫歯は抜歯後に人工歯の取り付けが必要になるなど、虫歯の治療に加えて材料費がかかってくる場合もあるため、軽度なうちの早期発見・早期治療を心掛けていきましょう。

新宿の歯医者「新宿ルーブル歯科・矯正歯科」では、無料でカウンセリングを行っています。歯に悩みがあり歯科受診を検討している方は、お気軽にご相談ください。

歯のお悩みなら新宿ルーブル歯科・矯正歯科へ

新宿駅東口徒歩1分の新宿ルーブル歯科・矯正歯科では、カウンセリングをして患者様のお悩みの内容を伺い、そのお悩みを解消する治療を行っております。
また当院では、歯並びと噛み合わせを整える矯正治療を中心に、虫歯治療・歯周病治療といった一般歯科治療もご提供しています。

他にも、機能面と審美面を両立した審美治療やインプラント治療もご提供しています。
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この記事を監修した人

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医療法人社団ルーブル 理事長

水谷 倫康

愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。

【略歴】





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新宿ルーブル歯科・矯正歯科

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