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虫歯の段階別の症状や治療法とは?押さえておきたい予防法も解説

「歯がしみる虫歯はどの段階?」などの疑問を抱いていませんか。状態によっては抜歯が必要になることもあるため、虫歯の段階を気にしている方は多いでしょう。
虫歯は進行状況によりCO~C4に分類されます。ここでは、虫歯になる原因を解説するとともに虫歯の段階ごとの症状、治療法などを紹介しています。
以下の情報を参考にすれば、虫歯に対する理解が深まるはずです。歯の健康が気になる方は参考にしてください。
目次
なぜ虫歯はできるのか?

虫歯の原因は口腔内に生息する細菌です。具体的には、以下の流れで虫歯はできます。
【虫歯ができる流れ】
1.食事などからとった糖をエサに口腔内で細菌が増殖する
2.細菌が粘着力の強い物質を放出して歯に付着する
3.細菌の塊(プラーク=歯垢)を形成する
4.細菌が乳酸を産生する
5.プラークが酸性になり歯の表面が溶かされる
6.歯に穴が開いて虫歯ができる
虫歯の原因になる代表的な細菌としてミュータンス菌があげられます。
歯の構造
虫歯の段階を理解するため押さえておきたいのが歯の構造です。歯はエナメル質・象牙質・歯髄で構成されます。エナメル質は歯の表面に位置する厚さ2~3mm程度の非常に硬い組織、象牙質はエナメル質の内側に位置する軟らかい組織、歯髄はさらに内側に位置する血管や神経が通っている組織です。
虫歯の進行段階と治療法

虫歯は進行段階でCOからC4に分類されます。それぞれの概要と基本的な治療法は次の通りです。
CO
Caries Observationの頭文字をとった略語です。C0(ゼロ)ではありません。Cariesは虫歯、Observationは観察を意味します。歯の表面に白斑(白くなっている部分)は認められるものの穴は開いていない段階です。細菌が産生した酸で歯の表面がわずかに溶けている状態といえるでしょう。この段階で痛みを感じることはありません。
治療法
正しいブラッシングやフッ素の塗布で再石灰化を図ることが一般的です。基本的に歯を削る治療は必要ありません。再石灰化は、溶けたエナメル質の成分が再び形成される現象といえるでしょう。以上の取り組みで虫歯の進行を食い止めます。虫歯のリスクが高まっているため、適切にケアすることが重要です。
【関連記事】痛くない虫歯を放置するとどうなる?虫歯の状態と早期発見方法を解説
C1
エナメル質が溶けた段階です。虫歯がエナメル質にとどまっている段階ということもできます。歯の表面に小さな黒点ができたり小さな穴が空いたりします。エナメル質に神経は分布していないため基本的に痛みは感じません。
治療法
虫歯になった箇所を削ってコンポジットレジンと呼ばれる詰め物をします。コンポジットレジンにはさまざまな色があるため、目立ちにくい仕上がりにすることができます。歯を削りますが、大掛かりな治療になることはありません。治療に要する期間は1日が目安です。つまり、1回の治療で終結します。治療中に痛みを感じることはほとんどないでしょう。
C2
エナメル質を超えて、虫歯が象牙質まで進行した段階です。C1に比べると穴は大きく、深くなります。この段階になると冷たいものを食べるとしみるなどの症状が現れやすくなります。象牙質に加わった刺激が内側の神経へ伝達されるからです。一方で、痛みをほとんど自覚できないケースもあります。虫歯の進行速度が増す点もC2の特徴です。虫歯に気づいた場合は早めに治療を受けなければなりません。
治療法
基本的な治療法はC1と同じです。虫歯になった箇所を削って詰め物をします。C1との違いは大きく削らなければならないことです。必要に応じて局所麻酔をすることもあります。治療回数は1~2回が目安といえるでしょう。
C3
象牙質を超えて、虫歯が歯髄まで進行した段階です。大きな穴、深い穴を自分で確認できることが少なくありません。C3まで進行すると強い痛みが頻繁に現れやすくなります。我慢できないほどの痛みに悩まされることもあります。熱い食べ物などがしみやすくなる点にも注意が必要です。不快な症状が現れる段階といえるでしょう。
治療法
歯の神経を抜く抜髄と根管から細菌などを取り除く根管治療を行います。これらが完了してから、土台を製作してクラウンを被せます。治療にかかる期間はケースで異なりますが、1カ月以上を要することがほとんどです。
C4
歯髄を通って細菌が歯根の先端まで達した段階です。歯冠部(歯の見えている部分)はほとんど残っておらず、歯の神経は死んでいます。したがって、痛みは基本的にありません。ただし、顎の骨に感染が広がると痛みや腫れが生じます。悪臭や膿を生じるケースがある点もC4の特徴です。
虫歯になるメカニズム
虫歯は、歯の表面に付着したプラーク(歯垢)のなかで細菌が産生する酸によって歯のエナメル質や象牙質が溶かされるプロセスで進行していきます。いわゆる「むし歯菌」の代表格としてはミュータンス菌が知られていますが、これは口内の食べカスや糖質を分解して酸を作り出す性質があります。酸によって歯の表面が脱灰(ミネラルが溶け出す)し、その状態が続くと白濁や変色が始まり、やがて穴があくほど組織が破壊されるのです。
また、唾液は酸を中和し、脱灰してしまった歯を再石灰化する役割を担っています。しかし、ダラダラと食べ続け、甘い飲み物を頻繁に摂取していると唾液の中和作用が追いつかず、歯の表面が酸性環境に長時間さらされることに。こうした生活習慣が続くと、初期段階(CO)の小さな白濁だけで済むはずが、C1・C2・C3……と段階を経て深く進行してしまい、最終的に歯を失う恐れすらあります。
つまり、虫歯が進行する主な要因としては「口内に存在する細菌」+「糖質」+「歯の質・唾液量」+「時間の長さ」が組み合わさって起こると言えます。たとえば、唾液量が減ると自浄作用が弱まり、同じ量の糖質を摂取していても虫歯リスクは高まるでしょう。いっぽうで、唾液の分泌をうながすキシリトールガムをかんだり、正しいブラッシングでプラークをこまめに除去したりすると、酸の影響を最小限に抑えられます。
虫歯を防ぐためには、生活習慣の見直し(糖質の摂り方、間食の回数など)と、適切なオーラルケア(ブラッシングやフロス、洗口液の活用)が欠かせません。そこに定期検診を組み合わせれば、リスク要因が複合的に働いても早期発見ができ、最小限の治療で健康な歯を保つことが可能です。
段階別の治療期間
虫歯は段階(CO~C4)によって治療内容や通院回数、そして治療に要する期間が変わります。軽度のうちに治療を受ければ処置も短期間で済みますが、重度に進行していると根管治療や被せ物作製などが必要となり、数回~十数回通院が続くケースも。下記の表は、あくまで目安ですが各段階の治療期間の参考例になります。
虫歯の段階 | 症状例 | 治療内容 | 治療期間の目安 |
CO(ごく初期) | 歯の表面が白濁、痛みなし | 歯磨き指導、フッ素塗布など | 1回 (数十分) |
C1(初期) | エナメル質に穴があき始める、しみる程度 | レジン充填 (必要に応じて) | 1~2回 (1~2週間) |
C2(中期) | 象牙質まで到達、冷熱がしみる | 虫歯部分を削り、詰め物 (インレーなど) | 2~3回 (2~3週間) |
C3(後期) | 神経まで浸食、激しい痛みを伴う | 根管治療(神経除去)+被せ物 | 4~10回 (1~2か月) |
C4(末期) | 歯の冠部が崩壊、神経が死んで痛みが消失 | 根管治療または抜歯 | 数か月 (抜歯後のインプラント・ブリッジ検討含む) |
治療期間は虫歯の位置や患者さんの口腔状態、通院ペースなどによって大きく変動します。特にC3以上に進行している場合は、何度も根管内を洗浄して薬剤を入れ替える処置が必要となるため、長期通院が避けられないのが一般的です。
早期に対処すれば短期間・少回数で済むため、「痛みが出るまで様子を見る」という発想は避け、こまめな受診と検診を心がけることが重要です。
虫歯ができる原因
虫歯を理解するには、歯が溶けるプロセスと、そこに至るさまざまな要因を把握することが不可欠です。一見、同じように見える虫歯でも発症や進行スピードには個人差があり、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。
細菌
口腔内にいる細菌、特にミュータンス菌などのむし歯菌が糖分を分解する際に酸を産生します。この酸が歯のエナメル質を溶かし、やがては穴を開ける原因となります。歯みがき不足やデンタルフロスを使わない習慣が続くと、歯と歯の間や歯ぐき付近にプラークが蓄積し、細菌の活動が活発化しやすい環境を作り出します。
日頃から丁寧にブラッシングし、定期的に専門的なクリーニングを受けることで、細菌の数をコントロールするのが効果的な予防策です。
糖質
ミュータンス菌が酸を作り出すためには糖分(炭水化物)が必要です。甘いものや炭水化物を頻繁に、かつ長時間摂取していると、口内が酸性状態に陥る時間が長くなり、歯の表面(エナメル質)が脱灰し続けます。特にジュースや甘いお菓子、スポーツドリンクなどを常飲している人は、虫歯リスクが高まりやすいです。
糖質の摂取そのものを完全に避けるのは難しいものの、「食べたらすぐに歯を磨く」「間食の回数を減らす」「甘いものを摂るタイミングを決めておく」といった工夫でリスクを下げられます。
歯の質
歯の強さは個人差があります。遺伝的な要因や、フッ素摂取量、唾液の性質などによって同じ生活習慣でもむし歯になりやすい人とそうでない人が存在します。たとえば、エナメル質が比較的薄く、かつ唾液の分泌量が少ない人は脱灰しやすく、初期のむし歯が短期間で進行することもあるのです。
このように歯の質が弱い場合でも、適切なフッ素塗布やキシリトール製品の活用、こまめな口腔ケアにより、防御力を高めることは可能です。自分の歯質を知り、それに合わせた予防対策を実践することで、むし歯リスクをコントロールすることができます。
虫歯の治療期間を短くするポイント
虫歯の治療は進行度合いによって通院回数が増え、時には数か月を要することもあります。しかし、いくつかのポイントを意識することで治療期間をできるだけ短く抑えることが可能です。
まず大切なのは「早期受診」です。小さいうちに発見できれば、レジン充填などの簡単な処置で済むため、1~2回の通院で治療が完了することが多いです。痛みが出てからではなく、欠けやしみる症状をわずかでも感じたらすぐに歯科を受診する習慣があると、結果的に治療にかかる時間も費用も最小限にできます。
次に、「信頼できる歯科医・歯科医院を選ぶ」ことも重要です。虫歯の状態を正確に診断し、適切な治療計画を立てられる歯科医師であれば、不要な治療や無駄な通院回数を避けられます。経験と設備が整ったクリニックでは、痛みに配慮した処置や高精度の治療を素早く提供できることが多いため、時間のロスが少なく済むでしょう。
さらに「自宅でのセルフケアを徹底する」ことも治療期間を短縮するうえで欠かせません。ブラッシングやデンタルフロス、洗口液などを駆使して口腔内を常に清潔に保てば、治療中に新たなむし歯が発生するリスクを抑えられます。仮詰めや一時的な処置をしている間でもプラークが溜まりにくい環境を維持することで、治療をスムーズに進められるのです。
以上のように、早期発見・正確な治療・セルフケアという3本柱をしっかり押さえれば、虫歯治療のロングスパン化を防ぎ、短期間での完了が期待できます。
治療法
C4まで進行すると歯を残すことは難しくなります。抜歯をしてブリッジ・入れ歯・インプラントのいずれかを選択するケースが多いでしょう。根管治療で歯を残せるケースもあります。この場合は、製作した土台のうえにクラウンを被せて歯がある状態まで回復させます。いずれにせよ治療には時間がかかります。
虫歯の効果的な予防方法

ここからは虫歯の予防方法を紹介します。
ブラッシングのやり方を見直す
自己流のブラッシングは磨き残しが生じやすくなります。磨き残しは虫歯の原因になりえます。自己流でブラッシングを続けている方はやり方を見直すとよいでしょう。
正しいブラッシングは、歯科医院の定期検診などで学べます。
また、食後の早いタイミングで、1日3回の歯磨きを心がけることも大切です。食後の歯磨きにより、酸性に傾いた口腔内が中性に戻るまでの時間を短縮できます。
【関連記事】歯の磨きすぎはよくない?正しいブラッシング方法も紹介
過剰に糖分を摂らない
虫歯の原因になる細菌は、糖をエサに粘着物質を生み出します。ここに細菌が集まってできるのがプラーク(歯垢)です。
また、細菌はプラーク中で糖を分解して酸を作ります。酸は歯を溶かす原因です。したがって、虫歯を予防したい場合、糖の摂り方に注意が必要です。ダラダラと糖を摂り続けると、口腔内が酸性に傾く時間が長くなるため虫歯になりやすくなります。糖の摂りすぎを控えるとともにメリハリをつけて摂ることが重要です。
食事の回数や時間帯を制限する
食事、間食の回数にも注意が必要です。食事などを摂ると、口腔内が酸性に傾きます。この時間が長いと虫歯のリスクは高まります。したがって、常に何かを食べているような生活を続けていると虫歯になりやすくなります。心当たりがある方は、食事や間食の回数を制限する、これらの時間帯を決めるなどを心がけましょう。
オーラルケアアイテムを使う
歯ブラシで丁寧にブラッシングをしても歯間の汚れなどは落とせません。歯ブラシだけで落とせる歯垢は全体の60%程度と考えられています。磨き残しをなくすため、デンタルフロスや歯間ブラシなどを併用することが大切です。デンタルフロスは歯と歯の間のケア、歯間ブラシは歯と歯の間にできた隙間のケアに適しています。
定期健診を受ける
歯科医院の定期検診も虫歯予防につながります。定期検診の主な内容は次の通りです。
【定期検診】
- 虫歯・歯茎のチェック
- 歯垢・歯石の除去
- ブラッシング指導
虫歯の予防・早期発見に役立ちます。3カ月に1回程度の頻度で定期検診を活用しましょう。
禁煙する
タバコの煙に含まれるニコチンやタールなどの有害物質は、歯ぐきへの血流を悪化させ、免疫力を低下させることが知られています。その結果、歯周病が進行しやすくなるだけでなく、むし歯ができやすい環境を助長する可能性もあるのです。
歯科治療やむし歯の治療期間を短くするためにも、禁煙は効果的な取り組みの一つ。歯ぐきの血流が改善されれば治療中の回復力が高まり、むし歯や歯周病の悪化を抑えやすくなると言われています。また、喫煙に伴うヤニ汚れが減ることで、クリーニングや治療の際に状態を正確に把握しやすくなり、処置もスムーズに進むケースが多いです。
もしなかなか禁煙できない状況であれば、歯科医師に相談してみるのも手です。禁煙外来を利用するなど、ガムやパッチなどの禁煙補助製品を活用することで、段階的にタバコをやめるサポートが得られます。歯の健康と全身の健康を守るうえでも、禁煙を視野に入れてみるとよいでしょう。
【関連記事】歯医者で受けるお口の定期検診はどれくらいの頻度が理想的?
虫歯は進行する前に治療することが大切
ここでは、虫歯の段階について解説しました。
初期段階の虫歯は経過観察で対応できますが、進行すると抜髄や抜歯を検討しなければなりません。お口の健康に与える影響が大きくなるため、痛みを自覚する前に治療することが大切といえるでしょう。
ただし、虫歯はある程度進行するまで症状が現れません。定期検診などを活用して早期発見に努めることが重要です。気になる点がある方は、歯科医院を早めに受診しましょう。
新宿の歯医者「新宿ルーブル歯科・矯正歯科」では、無料でカウンセリングを行っています。歯に悩みがあり歯科受診を検討している方は、お気軽にご相談ください。
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この記事を監修した人

医療法人社団ルーブル 理事長
愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。
【略歴】
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- しんファミリー歯科 矯正監修
- 大手審美歯科クリニック 代診勤務医
- 医療法人清翔会 エスカ歯科・矯正歯科 院長就任
- 渋谷ルーブル歯科・矯正歯科 独立開業
- 医療法人社団 ルーブル設立 理事長就任
- 新宿ルーブル歯科・矯正歯科 開業
【所属団体】
- インビザライン社公認 ダイヤモンドプロバイダー
- インビザライン(マウスピース矯正)認定医
- インコグニート舌側矯正 認定医
- winシステム舌側矯正 認定医
- 日本矯正歯科学会 所属
- 日本成人矯正歯科学会 所属
- 日本顎咬合学会 所属
- 日本外傷歯学会 認定医
- 日本アンチエイジング歯科学会 所属
- 日本歯科審美学会 所属 他多数