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歯の詰め物が変色する原因は?改善策と予防策を解説
歯の詰め物が変色する原因は、さまざまな要素が関与しています。変色を防ぎたいけれど、どう対処すればよいのか分からないという方もいるのではないでしょうか。
この記事では、歯の詰め物が変色するおもな原因と、改善策を詳しく解説します。詰め物の変色を防ぐための効果的な方法を順に確認していきましょう。
目次
歯の詰め物が変色する原因
歯の詰め物が変色する原因は多岐にわたります。ここでは、具体的な4つの原因を解説します。
- 詰め物の寿命
- 虫歯
- 金属イオン
- 普段の食事やタバコ
それぞれの原因を理解し、美しい歯を保つためのヒントにしてください。
詰め物の寿命
詰め物の寿命は、素材によって異なります。
たとえば、レジン(プラスチック)製の詰め物は、保険適用のため費用を抑えられます。しかし耐久性が低く、2〜3年で経年劣化によって変色するため注意が必要です。とくに前歯などの目立つ部分に使用されることが多いため、見た目への影響が避けられません。
一方、セラミックや金属製の詰め物は耐久性が高いものの、長期間の使用で変色することがあります。定期的なメンテナンスが必要で、素材選びも慎重に行うことが求められます。
虫歯
虫歯が進行すると、詰め物と歯の間に隙間が生じ、そこに汚れや細菌が溜まりやすくなります。この隙間が原因で詰め物が変色し、さらには虫歯が進行するリスクも高まります。
とくに冷たい飲み物や甘いものを食べた際に痛みを感じる場合は、虫歯が進行している可能性を疑ったほうがよいでしょう。
定期的な歯科検診を受け、早期に虫歯を発見し治療することが重要です。早期発見が歯の健康を守り、詰め物の寿命も延ばすことにつながります。
金属イオン
金属製の詰め物は、長期間の使用によって金属イオンが溶け出します。その結果、歯や歯肉に黒い変色を引き起こすことがあります。とくに銀歯に多く見られ、耐久年数を超えると変色が顕著です。
また、金属イオンが溶け出すと、歯と詰め物の間に隙間が生じ、二次虫歯のリスクも高まります。変色や虫歯のリスクを避けるためには、定期的なメンテナンスと交換を計画してください。
普段の食事やタバコ
コーヒーや赤ワインなど色の濃い飲食物やタバコに含まれるタールは、詰め物を変色させる原因となります。
これらの要因の重複により、詰め物の見た目が悪くなるだけでなく、口腔内の健康にも悪影響を及ぼすことを認識しておきましょう。
色素が濃い飲食物の摂取を控え、禁煙を心がけることで、詰め物の変色を予防できます。日常的なケアに加え、定期的に歯医者でクリーニングするのも効果的です。
歯の詰め物の変色は放置してもよい?
歯の詰め物の変色を見つけた場合、放置するのは避けるべきです。詰め物の変色は見た目の問題だけでなく、口腔内の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。
とくに、歯がしみたり、痛みを感じたりする場合は、早急な歯科医師への相談が重要です。変色の原因が虫歯であった場合、放置すると虫歯が進行し、最終的には神経を抜く処置や歯を抜かなければならない事態に陥る可能性があるからです。
また、金属製の詰め物が変色している場合、金属イオンが溶け出している可能性があり、これが歯や歯肉に悪影響を与えることも考えられます。また、放置すると詰め物と歯の間に隙間が生じ、そこから細菌が侵入して二次虫歯を引き起こすリスクも高まります。詰め物の変色を見つけたら、自己判断で放置せず、必ず歯科医師に診てもらうことが重要です。
詰め物の変色は、見た目の美しさだけでなく、口腔内の全体的な健康状態を示すサインともいえます。定期的に歯科検診を受けると、早期に問題を発見でき、適切な処置を受けられます。これにより、詰め物の変色を防ぎ、長期間にわたって健康で美しい歯を保てるでしょう。
歯の詰め物の変色を改善する方法
歯の詰め物が変色してしまった場合、早めの対処が重要です。ここでは、具体的な改善策を4つ紹介します。
- 歯のクリーニング
- 歯のマニキュア
- ラミネートベニア
- 詰め物の交換
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①歯のクリーニング
歯科医師が行う専門的なクリーニングにより、詰め物の表面に付着した汚れや色素の除去が可能です。専用の器具や洗浄剤を使用して、コーヒーやワイン、タバコなどによる着色を取り除けます。
ただし、詰め物の寿命や虫歯が原因の変色には効果が限定されます。歯科クリーニングは比較的手軽で費用も抑えられるため、初期の変色対策として有効です。
【関連記事】歯医者でクリーニングを受けるべき理由と具体的な処置の内容
②歯のマニキュア
歯のマニキュアは、専用の薬剤を変色した部分に塗ることで、一時的に白く見せる方法です。ホワイトニングでは効果がない詰め物や差し歯にも使用できるメリットがあります。
しかし、歯のマニキュアは表面的な処置であり、根本的な変色原因を解決するものではありません。また、時間が経つと剥がれ落ちるため、定期的な再処置が必要です。
見た目を短期間で改善したい場合に適していますが、長期的な解決策としては、ほかの方法を併用するのがよいでしょう。
③ラミネートベニア
ラミネートベニアは、前歯などの目立つ部分の変色を改善するための方法です。変色した部分を薄く削り、その上に薄いセラミックの板を貼り付けます。この方法は歯を大きく削る必要がなく、0.3mm〜0.5mm程度削るだけで済むため、歯の神経に大きな影響を与えません。
また、見た目も自然で美しい仕上がりとなり、高い耐久性も魅力です。ラミネートベニアは保険適用外のため費用が高くなることがありますが、長期的に見て効果的な方法といえるでしょう。
④詰め物の交換
詰め物の変色を根本的に解決するためには、詰め物を新しいものに交換する方法をおすすめします。レジンや銀歯などの素材は経年劣化しやすく、再度変色する可能性が高いからです。
また、セラミックやジルコニアなどの耐久性が高く変色しにくい素材への交換が推奨されます。これらの素材は見た目も美しく、長期間にわたって状態を維持できます。
ただし、保険適用外であるため、治療費が高額であることは否めません。予算に合わせて素材を選びましょう。
歯の詰め物の変色を防ぐ方法
歯の詰め物の変色を防ぐためには、日常のケアと生活習慣の見直しが不可欠です。ここでは、具体的な4つの予防策を詳しく解説します。
- 正しく歯を磨く
- 定期検診を受ける
- 禁煙する
- 色素が濃い飲食物を避ける
それぞれの方法を実践し、ぜひ、口腔内の健康を維持するためのヒントにしてください。
①正しく歯を磨く
正しい歯磨きは、詰め物の変色を防ぐ基本です。食後すぐに歯を磨き、食品の色素が詰め物に浸透する前に除去することが重要です。
とくに、色素が濃い食品や飲み物を摂取した後は、できるだけ早くブラッシングしましょう。フッ素入りの歯磨き粉の使用により、歯の表面を保護し、変色を防ぐ効果が期待できます。
さらに、歯間ブラシやデンタルフロスの併用も効果的です。正しい歯磨き習慣は、詰め物の変色を防ぐことにつながります。
②定期検診を受ける
定期的な歯科医師によるクリーニングで、詰め物に付着した汚れや色素を効果的に除去できます。通常、半年に一度の検診が推奨されますが、個々の状況に応じた頻度の調整も重要です。
たとえば、歯が健康な方は半年に一度の検診で十分ですが、歯に不安がある方や以前にトラブルがあった方は、3ヶ月に一度の検診が推奨です。このように、定期的な検診により、早期に問題を発見し、適切な対処をおすすめします。
歯科医師のアドバイスを受けながら、日常のケア方法を見直すことで、詰め物の変色を防ぎ、口腔内の健康を維持できます。また、定期検診では歯の状態だけでなく、歯茎や口腔内全体の健康チェックも行われるため、総合的な口腔ケアが可能です。定期的な検診を怠らず、早期発見・早期対処を心がけましょう。
③禁煙する
喫煙は詰め物の変色の大きな原因です。タバコに含まれるタールやニコチンは、歯や詰め物に付着しやすく、茶色く変色させることがあります。禁煙により、詰め物だけでなく、歯全体の健康状態も向上します。
また、喫煙は口腔内全体の健康に悪影響を与えるため、禁煙は総合的な口腔ケアにおいても重要です。禁煙をサポートするプログラムや医療機関の支援により、禁煙の成功率を高められるでしょう。
④色素が濃い飲食物を避ける
色素が濃い飲食物は、詰め物の変色を引き起こすおもな要因の一つです。色の濃い食品や飲み物は避けるか、摂取後にすぐに口をすすぐ習慣を意識しましょう。
また、ストローを使って飲み物を飲むことで、飲み物が歯や詰め物に直接触れるのを避けられます。日常的な食生活を見直し、色素が濃い食品の摂取を控えると、詰め物の変色を予防できます。
歯の詰め物の変色防止には、改善策と予防策が必須!
歯の詰め物が変色する原因は、詰め物の寿命や虫歯、金属イオンの影響、日常の食事や喫煙などさまざまです。変色を放置すると口腔内の健康に悪影響を及ぼすため、早めの対策が必要です。
改善策としては、歯のクリーニングや歯のマニキュア、ラミネートベニア、詰め物の交換などがあります。予防策としては、正しい歯磨きや定期検診、禁煙、色素が濃い飲食物を避けることが重要です。
これらの対策の実践により、詰め物の変色を防ぎ、健康で美しい歯を保てます。日常的なケアと定期的な歯科検診を怠らず、早期発見・早期対処を心がけましょう。
ご予約・ご相談はこちらこの記事を監修した人
医療法人社団ルーブル 理事長
愛知学院大学歯学部卒業後、愛知県を中心に多くのクリニックを持つ医療法人清翔会グループに入職。2019年12月に『渋谷ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。2022年12月にはグループ医院である『新宿ルーブル歯科・矯正歯科』を開院。
「気軽に相談できる歯のコンシェルジュ」をモットーとし患者との「コミュニケーション」を重要と考え、1人1人に合わせた「最善の治療」提案している。
【略歴】
- 愛知学院大学歯学部 卒業
- しんファミリー歯科 矯正監修
- 大手審美歯科クリニック 代診勤務医
- 医療法人清翔会 エスカ歯科・矯正歯科 院長就任
- 渋谷ルーブル歯科・矯正歯科 独立開業
- 医療法人社団 ルーブル設立 理事長就任
- 新宿ルーブル歯科・矯正歯科 開業
【所属団体】
- インビザライン社公認 ダイヤモンドプロバイダー
- インビザライン(マウスピース矯正)認定医
- インコグニート舌側矯正 認定医
- winシステム舌側矯正 認定医
- 日本矯正歯科学会 所属
- 日本成人矯正歯科学会 所属
- 日本顎咬合学会 所属
- 日本外傷歯学会 認定医
- 日本アンチエイジング歯科学会 所属
- 日本歯科審美学会 所属 他多数